ホーム > 2022〜3年 ただひたすらにフィリピン中波局を聴いてみる!プロジェクト



■ まず、はじめに 〜 フィリピン中波局との出逢い 

今から遡ること、三十数年前。中学時代より、日本BCL連盟の町田ミーティング(MMDXC:現在は休会中)に参加していました。

1985(昭和60)年、夏の二宮ペディでDXCC-Cagayan de Oro City(828kHz)をキャッチしたのが、フィリピン中波局との出逢いです。

当時この方面を熱心にワッチしておられる先輩方が何人かいて、その後、わたしも彼らの影響を思いっきり受けたのでした。

高校時代には両親より前借りして日本無線のNRD-525を購入し、大学時代にはミーティングの先輩と石廊崎でペディを張り、社会人になってからはマニラまで遠征して現地受信を楽しんだりもしました。

その後、通算16年にも及ぶ米国駐在でブランクは空きましたが、「いつかまた本格的にフィリピン中波局を聴いてみたい!」という願望が消えることはありませんでした。

そして2019(平成31/令和元)年、今度は、まさかの香港駐在がスタート!

香港 = 言わずと知れた、世界有数の人口密集地です。アンテナの設置スペースはなく、周囲はノイズだらけで、しかも中国語や広東語の世界、、、

「終わった!」と思いきや、いやいやどうして、中波帯をワッチしてみたら意外や意外、あちこちでフィリピン中波局が聞こえるじゃあーりませんか!

そんなことは期待もしておらず、嬉しい誤算です。何だか運命的なもの?を感じました。^o^

■ フィリピン中波局の魅力とは? 

まず、何と言っても「味がある」こと。

昔、ミーティングでお世話になったある先輩が、「北米中波局は飲み物で言うとコーラやファンタみたいな感じでサラリと聴けちゃうけど、フィリピン中波局は果汁100%の搾りたてオレンジジュースかな。味があるんだ!」みたいなことを仰っていましたが、なるほど、言い得て妙です。耳を澄ませば男性DJの、めっちゃ低い声がノイズの奥やフェーディングの谷から浮いて来る。番組の「手作り感」というか、何とも言えない「泥臭さ」があります。他にはない、独特の雰囲気がタマりません。

次に、さまざまな点で「安定していない」こと。

おおよその開始、終了時刻は決まっていても、毎日時間ピッタリに始まることも終わることもない。ものすごくアバウトです。局によっては周波数の変動もあるし、放送自体、出たり止まったり、というのもよくある。

出た、動いた、止まった、に何の意味があるのか、というツッコミはさておき(笑)、「自分でいろいろ調べている感」を楽しめます。

季節により時間によりお空のコンディションにより、思いもしない局が入ったり(入らなかったり)・・・突然のサプライズ?も事欠きません。(笑)

「カンタン過ぎず、難し過ぎず」。

毎日安定して入感する局もあれば、年にそう何度も入らない局だってある。常連局から珍局まで幅広く揃っている、という意味です。受信難易度は米東海岸のWコール局ほど高くないかも知れないけど、では全然カンタンか、と言ったら決してそんなことはない。ノイズの底から混信局の合間を縫って微弱なIDをピックアップするスリル感を満喫できます。

国歌。

ある意味、その国を代表する音楽です。フィリピン中波局の多くは、開始時、終了時に国歌を流す局が多い。混声合唱、独唱、オーケストラ、オルガン演奏、、、局によりいろいろなバージョンがあります。究めると、国歌を聴いただけでどの局か当てられたり、なんてことも。普段の生活では何の役にも立ちませんが(笑)、この、いろいろなバージョンの国歌を集める楽しみもあります。

そしてやっぱり、言葉でしょうか。

英語は、米語(アメリカ英語)とはまた違った訛りがあり、その歴史的背景から、タガログ語は英語とスペイン語を足して二分したような言葉(の雰囲気)です。私自身はまだまだ修行中ですが、局によってはセブアノ語、イロカノ語・・・地方言語も聞こえてきます。日本でもよく受信できるDWNX(1611kHz)ではビコール語が使われています(← 判別はなかなか難しいものがあります)。

すべての意味はわからなくても、ところどころ英語やスペイン語の単語や数詞など分かるものも出て来て親近感が湧く、みたいな感じ?でしょうか。(笑)

■ 「40周年記念プロジェクト」として・・・ 

1982(昭和57)年にBCLを始めて、今年(2021年)で40周年となります。

はじめていただいたモスクワ放送(日本語放送)のベリカードに「November 11, 1982」という記載があり、たまたま覚えやすいので?この日を「BCLを始めた日」としています。この飽きっぽい自分がここまでよく続いているものです。ポストBCLブーム世代?ですが、それでも、集めたベリカードは200カントリー近くになりました。

せっかくの「40周年」という節目なので、何かカタチに残るコトでも・・・と考えてふと思いついたのが、この、「ただひたすらにフィリピン中波局を聴いてみる!」プロジェクトです。

香港に来てからの、この2年半の延長線上ではありますが、今年もただひたすらにフィリピン中波局を追い求めてみようと思います。

このロケーションにいるからこそであり、これは、以前より自分のポリシーにしている「今しか出来ないことは今のうちにやっておく」とも合致します。

あくまで個人的プロジェクトですので、いつものように自己流マイペースでガンバってみるつもりです。^^

 2022年に香港で受信したフィリピン中波局リスト 

1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 2022年 年間総受信局リスト(1〜12月)





 
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